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狂乱壊
荒らし・迷惑行為・中傷などはおやめください。(それらに準ずるコメント類もこちらの一存にて削除させていただきますのでご了承ください)

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不眠症が眠るに一番効くのはどんな手段か

中の人ネタ
能登○美子さんごめんなさい



フェイカルと言うよりはフェイタン+カルトです


なんでもいいよって方はどうぞ




















カルトは、歌うのがあまり好きではなかった
















と言うか、歌を歌ってあまり褒められたことがないから苦手なのだ

昔は子供らしく歌を自慢げに歌っていたこともあった
しかし、成長するにつれ、自分の歌は周囲に好まれていないことに勘づき始めた




長兄は無反応
次兄は「こえぇからやめろ」と一刀両断
三男と執事は口でこそ褒めてはくれたが、その笑顔はどこかぎこちなかった



その頃だ。カルトが「もしかして僕、歌うのがヘタなんだろうか」と、思い始めたのは


















そして、極めつけは母の一言だった











『――― まぁカルトちゃん!!なんて素敵な歌声!!まるで人を呪い殺せそう!!』




















――― 以降、カルトは極力人前で歌うことをやめた







まぁそもそもカルトに歌うことを勧める人など、思い返してみれば生まれたときから一人もいなかったのだが






















―――― 勿論、ここでも





























幻影旅団のアジトは、活動場所によってコロコロ代わるが、廃墟であることが多いので基本的に寂れている
歩くと埃や砂が靴を汚し、壁はひび割れ、窓からはすきま風が入ってくる
明らかに生活するには不衛生だったし、不適切だったけれど、団員は普通に生活していたし、カルトもそのうちの一人だった


仕事がない時、団員達は各々で好きなことをやっている
ゲームやトランプなどで一緒に遊んでいることもあるが、基本的に自由に過ごしている






――― 彼も、そのうちの一人だった



















新入りとして幻影旅団に入団して、しばらくした頃、廊下を歩いていると空き部屋からいきなり誰かが出てきたので、カルトは思わずぶつかりそうになった
自然と口を開いて、反射的に謝ろうとしたのだが、その言葉はギロリと睨んでくる鋭い眼光により喉の奥に引っ込んだ




「――― 邪魔ね。どけクソガキ」



凄みのある声でそんなことを言われ、カルトがその気迫に押されるように道を開けると、彼、フェイタンはひどく不機嫌そうな顔のまま、カルトの横を素通りしていった。ご丁寧にすれ違う際に舌打ちまでして
そのあまりの感じの悪さに流石のカルトも勘に触った
確かに、ぶつかりそうになったのは悪かったが、それはフェイタンだって同じだろうに
足早に去っていくその後ろ姿に文句を言おうと口を開いた。ら、ガシリ、と後ろから襟を捕まれた
何かと思って後ろを振り返ると、見上げた先にはフィンクスがいた



「…………何、フィンクス」





フェイタンと言い、フィンクスと言い、いったい何なんだ新手の新入りいびりか



しかし、フィンクスはどこか押さえた声で静かに首を横に振った



「やめとけよカルト。あいつ今スゲー気ィたってっから。下手すっと八つ当たりされるぞ」



そう言いながらもフェイタンの後ろ姿を見つめる眼は、どこか緊迫したようにさえ見える
あまり見ないフィンクスの強ばった表情に、カルトは無意識に声を押さえた



「………どうしたの、フェイタン何かあったの?」



こそこそと話しながらも、フィンクスはフェイタンが確実に見えなくなるまで警戒を解かなかった
そして、フェイタンが完璧にいなくなったことを確認してから、フィンクスはフゥーと息を吐き出してから一言こう言った



「不眠症だよ」

「…………不眠症?」



カルトのその言葉に、フィンクスは重々しく一つ頷いた



「そう。たまーに前触れなく寝れなくなるんだと。で、それが長引くと、あいつスゲー機嫌悪くなんだよ」



「だから近づかねー方がいいぞ」と忠告してくるフィンクスに、カルトは納得した
別にカルトはフェイタンのことなどよく知らないが、いつもより声が低く明らかに機嫌が悪かったことくらいには気がついていた



































――― そして何より、睨み付けられた時に見た、隠しようもないくらいの濃い、隈





























しかし、カルトは気になどしなかった

フェイタンが不眠症だろうとなんだろうと、それはカルトには全く関係ないのだし、迷惑一つさえ被らないのだから






































――― しかし、そんなことがあって、カルトがそんな出来事があったことすら忘れかけていた頃だった












深夜、夜遅くまで鍛練していると、何故かフェイタンがやってきた
紙を操り念の修行をしていたカルトは、その珍しい来訪者に思わず修行の手を止め舞をやめた
無言のまま不思議そうにしているカルトに、フェイタンはスタスタ歩いてきたかと思うと、開口一番にこう言った



「相手してやろうか」



その言葉に、カルトは更に、大いに驚いた













――― 基本的に、カルトの修行はカルト一人でやっている

たまに気の向いた団員が修行に協力してくれることはあるけれど、それだって酷く珍しいことだった
なのに、今カルトに修行の相手を申し出ているのは、今の今までカルトのことなどまるで興味を示さなかったフェイタンである


しかし、そんな意表を突かれるような驚きも一瞬で歓喜に変わった
流星街での女王蟻退治以降、どれだけ頼んでも修行の相手をしてくれなかったフェイタンが、なんと自主的に修行の相手を申し込んできてくれたのだ
カルトにそれを「喜ぶな」と言うのが無理な話だった

カルトは思わず声をあらげて眼を輝かせた



「本当フェイタン!!相手してくれるの!?」



しかし、もし、この場にフィンクスかシャルナーク。もしくは他の団員がいたならば、カルトに忠告の一つくらいはしてくれたかもしれない。そう、フェイタンが自主的に善行や良心を振り撒くなどあり得ない。何か裏があるはすだと言うことをそれとなく、又はストレートに教えてくれたかもしれない




しかし、残念ながら、現在カルトとフェイタン以外の団員は全員就寝しており、そんなカルトの状況になど全く気づきようがなかった




そんなカルトに、フェイタンは一つ頷いて、低い声で、機嫌最悪であることを隠す素振りも見せずこう言った











「…………じゃあ、」






































「―――― 歯ァ食いしばるね」

































―――― その後、一言で言えば、オブラートに包んで言えば、結果だけ言えば、カルトはフェイタンに負けた








否、それはもう修行の相手なんてものではなかった
それはあまりに一方的な暴力であり、理不尽な暴力であった

圧倒的強さ、と言えば多少聞こえは良いのかもしれないが、袋叩き。と、言ってしまえばそれまでである






フェイタンによってボロボロにされ地面に突っ伏しながら、カルトは理解した。身に染みて理解した
それは、いくら「修行の相手」と言う建前を口実を使われたからと言って気づかないはずかない



そう、フェイタンのそれは確かに、
























――― 不眠症故の、眠れないことへの苛立ちを込めた、ただの八つ当たりだった




































「…………。」





その後、なんとか動ける様にまでは回復したカルトは、部屋に戻り、悔しさと苛立ちを抑えながら自分で自分の怪我を手当てしていた
が、何故かその姿を悪びれもせず、暇でも潰すかのようにして見ている視線があった

酷くつまらなそうに眼をうっすらと開けているけれど、それは退屈だからであり、眠いがゆえの生理的な現象ではないことがよく分かった
そんな彼の様子と、以前見た時よりひどくなった隈を見て、「本当に眠れないんだな」と思ったカルトは無意識にフェイタンの不眠症の深刻さを悟り、思わず気遣うように口を開いた



「…………そんなに眠れないなら、病院行けば?」



いや、別に病院じゃなく、そこらの薬局とかでも睡眠薬とかもらえるだろう
しかし、言われ慣れているのか、カルトを殴って少しスッキリしたのか、フェイタンは先程よりは低くない声で一言こう言った



「薬は嫌いね」

「…………。」



どこの子供の言い分だ。と、カルトは思ったが、ここでそんなことを言おうものなら、折角良くなっているフェイタンの機嫌が一気に悪くなるのが眼に見ていた。ので、今度は別の提案をしてみることにした



「暖かいものでも飲めば?」

「無駄だたね」

「なら、せめて横になるだけでも…………」

「しつこいね。お前に言われる様なことくらい、もう全部実践済みね」



それでも眠れなかったのだと苛立ちげに話すフェイタンに、何故か引け目を感じたカルトは慌てたように口を開いた



「あ、じゃあじゃあ、子守唄とかは?」

「…………子守唄?」



慌てたカルトの口から出たのはそんなありきたりな、と言うか子供にでも向けるような言葉だったのだが、意外にもフェイタンはその言葉に食い付いた。と言うか、表情が苛立ったものから怪訝そうなものに変わった
その意味が、フェイタンがそんな反応を見せるとは全く予想外だったカルトは思わず戸惑いを見せた
しかし、フェイタンは興味を引かれたのかそのまま話題を変えようとはしなかった



「ちなみに、どんな曲ね」

「え、」

「…………。」

「………。」



思いもしなかった言葉に、要望に、カルトは思わず身体を硬直させた



この状況では、展開では、確実にカルトが歌って見せなければいけない雰囲気だったからだ










そして、今の今まで忘れていた、幼い頃歌った時の周りの反応まで思い出してしまった











無反応の眼
憐れむ眼


気を使う眼に同情の眼に不吉がる眼


















どれもこれも、カルトが見られたくもなかった、思い出したくもなかった記憶だった




















しかし、苦い思い出で頭がいっぱいになっているカルトにも、事情を知らないフェイタンは容赦なく、歌うことを要求した



「何してるね。早く歌うね」

「あ、や、あの。」

「早くしろ」



断ろうとしたカルトだったが無駄だった

カルトが躊躇すればするほど、フェイタンの機嫌が眼に見えて急降下しているのが眼に見えて分かったからだ
その気迫に圧されるようにして、カルトは仕方なく恐る恐る口を開いた







「…………。ね、ねーんねーん。ころーりーよー。おころーりーよー。」






「って、歌だけど」と言う声は続かなかった
軽く諳じる様に歌ったカルトは、半眼開きの人相で、目付きが最大に悪くなったフェイタンと眼があった
彼の機嫌を損ねたのだと思ったカルトは思わず身を固くした。しかし、そんなカルトに、フェイタンは静かに口を開いた



「…………。カルト」

「な、何」



ふいに、フェイタンがおもむろに携帯を取りだし、いじり始めた
意味が分からず戸惑っていたカルトは、そんなフェイタンの行動にさらに戸惑いを強くした
そして、ズイッ。と、録音状態に設定された携帯がカルトの目の前に突きつけられた






もはや頭に「?」を浮かべるしかないカルトに、フェイタンは淡々と言った












「もういぺん歌え。フルで」


「は!?」



思わぬフェイタンの発言に、思わず声をあらげてしまった
しかし、慌てるカルトとは対照的に、フェイタンは眠いせいか、全く表情を崩さなかった
「新手のいやがらせ?」と思っているカルトを、フェイタンは凄い鬼気迫る様子で脅迫する



「な、何で」

「いいからささとやれ」



それに圧倒されつつ、カルトは反射的に生唾を飲み込み、言われるがまま口を開いた






「………ねーんねーん、ころーりーよー。おころーりーよー。ぼーうやーはー、良いー子ーだ。ねんねーしーな~……」







裏返り、震えそうな声を抑えて何とかカルトは歌いきった
が、カルトは歌っている間に、フェイタンはいつの間にか突っ伏すようにして寝息をたてていた














「…………。」













カルトの緊張は一気に消え失せ、そして反応に困った




人に無理矢理歌わせておいて眠るとか、どんだけ非常識なんだ





しかし、相手が不眠症と聞いたからには、やっと眠れているのに起こすわけにもいかなかった(て言うか、起こしたら恐らく血の雨を見る事になる。カルトが)
席を立つべきかどうか迷った挙げ句、結局そのままフェイタンが起きるのを待つことにした。万一席を立つ時、椅子の音でも立てたら拳骨じゃ済まない危険性がある

――― 否、カルトはもしかしたらこの状況を楽しんでいたのかもしれない
フェイタンが、あのフェイタンが、自分の眼の前ですやすや眠っている姿なんて滅多に見られるものじゃないからだ












折り紙を持っていて良かった
でなければ、フェイタンが起きるまで手持ちぶさたになるところだった
眼の前で寝息を立てるフェイタンの前で、カルトがどれだけ暇を潰した頃だろうか。フェイタンは急に身動ぎしたかと思うと、緩慢な動きで顔をあげた。その顔は心なしかすっきりしているように見えた









「あー………よく眠れたね」








マジかよ。




思わずカルトは心の中でそう思った




今まで、カルトが歌って、カルトの歌を聞いて喜んだ人など、ましてや子守唄を怖がらない人など誰一人としていなかったからだ
なのに、目の前の男はカルトの歌を聞いて平然としているどころか呑気に安眠までしてみせた。それが信じられなかった







「お前の歌聞いたら一気に眠くなた」

「…………。」



そんなことを言われ、カルトはなんと返せばいいのか分からなかった
今まではずっと、怖いとか不気味だとか言われ放題だったのに

そんな心境が顔に出ていたのだろう
カルトの顔を見て、フェイタンは訝しげに眉を潜めた



「……何ねその顔」

「あ、うぅん。そんなこと言われたの初めてだったから……」

「そうか?」







そんなカルトの発言こそ分からないとばかりに、フェイタンは言った


























「―――― 綺麗な声だと思うけどな」


「…………。」





















そんなことを恥ずかしげもなく言うものだから、逆にこっちが恥ずかしくなった


















けれど、ちょっとだけ嬉しかった




































以降、フェイタンが不眠症になることはなくなった。


らしい。が、「最近夜遅くにアジト内の廊下を歩くと、どこからか子供の歌声がする」と、怪談めいた噂が旅団内でまことしやかに囁かれる事になる


























*********************









カルトちゃんの中の人が童謡を歌うと怖いと聞いて。しかし、フェイタンにはそれがいい(相変わらず歪んでいるフェイタン像)

フェイタンは不眠症と言うか不健康そうですよね。顔色も白いし

自分の歌声って、自分で聞くのと周りの人に聞こえてるのとでは違うんですよね



カルトちゃんは江戸子守唄とか歌いそう



何の中身もないネタですみません




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  1. 2013/10/10(木) 20:06:44|
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