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狂乱壊
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死してなお、価値はあるのか

『死してなお、』シリーズの続きその②





















「じゃあフェイタン、この子の監視よろしくね」









さわやかな声で言われた言葉は、そんな感じの丸投げだった





























『不老不死の娘』



そんなSFちっくなフレーズを聞いたにも関わらず、その場の誰ひとりとして笑うものはいなかった。
確かに、そのフレーズを聞いた直後にそのどこからどう見ても何の変哲もない少女を見たのであれば、誰かしら反応したかもしれない。
けれど、少女がその実力を見せつけた後では、少女がパクノダを生き返らせた事実を見た後では、誰ひとりとしてその少女を普通の少女だと…そのフレーズが冗談だと思える団員は誰ひとりとしていなかった。
もちろん、パクノダを生き返らせたからと言って、その少女が不老不死であると言う証明にはならない。
けれど、少女が入っていた(と思われる)冷凍庫は決して何かしらの細工がしてある冷凍庫などではなく、それは文字通りどこにでもあるような冷凍庫で、つまりその冷凍庫に少女がずっと入っていたのであればおそらく凍死しそのまま二度と動くことはなかっただろう。少女が普通の人間であれば。
けれど、フィンクスが冷凍庫を開け冷気が漏れ、冷凍庫内の温度が上昇した後、冷凍されていたはずの少女は現在解凍された状態で生存している。
頭と腕にあったはずの傷も完璧に完治していたことも鑑みるに、少女が不老不死である可能性は無下には出来ず、寧ろ不老不死であると言う信憑性は高かった。



――― そして、そんな不老不死の少女が何故旅団のアジトに突如として現れたのか。


おそらく、不老不死(と仮定した上での)少女の経緯としては、こうだ。

少女は地下競売に冷凍された状態で出品されていた。
しかし、旅団が全ての地下競売品を盗んだので、必然的に他の競売品と共に旅団のアジトに品物として運ばれた後、フィンクスが冷凍庫のドアを閉め忘れていたせいで解凍され、予期せぬ形で眼を醒ました。と言う見解が妥当だろう。

けれど、少女が本当に『不老不死の娘』なのか、と言う事実を検証するわけにもいかなかった。
何故なら、不老不死と称された少女は未だに一言も発言しておらず沈黙を保ったままで、つまり旅団はこの少女がパクノダに何をしたのか未だに分かっていないのだ。
生き返らせた。と言う事実のみは分かっているものの、その詳細が分からない以上、迂闊に少女に手は出せなかった。
そもそも、人を生き返らせるなどという人智を超えた力にどのような制約と制限がかかっているのか、想像すらできない。念能力なのか、そもそも少女のそれば念能力なのかどうかさえ不明なのが現状だった。

「とりあえず」と、パンと手を叩いてシャルナークは他の団員達へ頭の切り替えを促した。



「パク、」

「はい。」



珍しくシャルナークがどこか険しい表情で、硬い声で名を呼んだせいだろうか。パクノダが珍しく気後れするように敬語で返事をした。



「念能力は使わないで。鎖野郎の誓約が生きていないとも限らないから。あと、このアジトから出ない方が良い。……いや、この子から一定以上離れないで」

「え?」

「その子の力は未知数だし能力の詳細が分からない。限定的なものだとか、一定範囲内でしか発動しない類のものかもしれない。だからその子から極力離れないで」

「シ、シャル………?」



どこかまくしたてるように、冷静を装いながらもどこか動揺を見せるその様子に、いつもとどこか違うシャルナークの様子にパクノダは戸惑いを隠せない様子だった。
その為か、パクノダはシャルナークのその提案には即答しなかった。けれど、それがシャルナークの何かをあおったらしい。どこか動揺したパクノダが応否を、反論を口にする前に、シャルナークがパクノダの肩を珍しく強引に掴んでパクノダの眼を見て言った



「君を死なせるわけにはいかない」



シャルナークのそのセリフは、こんな状況でなければ色々誤解を招きそうな発言だった。
けれど、シャルナークの真剣な表情に、誰も横やりを入れることはなかった。
そう言いきったシャルナークの迫力に押されたのか、何かしら口にしようとしていたパクノダもそのまま薄く口を開いただけで結局何も言わなかった。
しかし、そんなパクノダを見て、自分の失態に気付いたと言わんばかりにシャルナークはすぐさま言い直した



「……まぁ、その子から離れないって言うのはともかく。なんにせよしばらく、パクノダはこのアジトで待機。どうしても外出が必要な時は団員の誰かを護衛につける。それで、いいね」



そんな、ほんの少し柔和になったシャルナークの発言に、パクノダは今度こそ頷いた。と言うか、シャルナークの珍しく有無を言わさない様子に押し切られただけなのかもしれない。
けれど、シャルナークはそれに気付いているのかいないのか、とりあえずその首肯でやっとパクノダの肩から手を放した。



「じゃあそう言うことで、」



くるりと、シャルナークがフェイタンを見た。その頃には、いつものシャルナークに戻っており、そのシャルナークがいつものようにさわやかにこう言った。





「フェイタン、その子の監視よろしくね」

「は?」



思わぬ展開、と言うか予期せぬ指名だった。けれど、シャルナークはそれが妥当…当然と言わんばかりだった。



「だって、フェイタンが叩きつけたせいで喋れなくなったのかもしれないし」



「どんな濡れ衣だ」と、フェイタンは思った。

確かに、少女が頭を打ち付けたのはフェイタンが抑えつけたからだし、脳を損傷して喋れなくなる。と言うのはないくはないだろう。しかし、この少女が本当に不老不死の娘なら、あの程度の重傷などかすり傷程度だろうに(と言うか、もう塞がっている)。けれど、シャルナークは更に続ける



「そもそもフェイタンは、旅団の監禁・拷問担当だろ」



拷問は否定しないが、監禁担当になった覚えはない。

そんな主張を顔をしかめることで示して見ると、シャルナークはその意思を受け取ったようだった。が、かと言ってその程度で逃がしてくれる気はないようだった。



「パクにかけた能力が何なのかはっきりするまで、万一にもその子に逃げられるわけにはいかない。その子、今のところ逃げる気はなさそうだけど、ずっとそうとは限らない。しかも『不老不死』だって言うんなら、万全の対策が必要だ。そう言うの、フェイタンが一番適任でしょ」



シャルナークがそう言うと、自分が指名されなかったからなのか、シズクがのんびりとした口調で人ごとのようにこう言った。



「まぁ、とりあえず見張りにノブナガは駄目だよね」

「そうだね。つい最近子供二人まんまと逃がしたしね」



「ほっとけ!!」と、ノブナガの叫ぶ声がしたがどうでもよかった。



「………私にそのガキ拷問して、パクに何したか吐かせろと?」

「いや、今のところ拷問は極力避けたい。するなら尋問だけにして」



彼女が頭部から出血していても、パクノダにはなんの影響もなかった。
少女が怪我をした頭部と同じ個所から同じダメージを受けたとか、痛みを感じたとか、そんな訴えは聞かれなかった。
しかし、少女が受けたダメージがパクノダにそのまま反映される。と言う可能性は消えたとは言え、油断はできない。拷問を受けた衝撃でパクノダの身に何もないとも言い切れないし、最悪、少女が拷問死して生き返らせた念能力が解除されて死ぬ、と言う可能性もなくはない。だから、



「とりあえず、その子への拷問は保留。しばらくは様子を見ることにする」

「………つまり、拷問せず、ただただ監禁してろと?」

「そう言うこと」



その肯定に、フェイタンのやる気は一気に下がった。
確かに、パクノダの命は大事だ。パクノダの身の安全はひどく重要なことだ。
けれど、だからと言って、フェイタンに何かできることが、フェイタンにしかできないことがあるかと言われれば、当然何もない。せめてできることは少女の監禁だろうと言われても、否定はしないがそれはフェイタンの趣味の範囲にはない。
拷問ならまだしも、監禁などフェイタンにとっては全く持って魅力的でも何でもなく、少なくとも自分から進んでその役を買おうとは思わなかった。
拷問が出来ない上、こんな少女が逃げないよう見張るだけだなんて、酷く退屈なことだとさえ思った。そんなこと、自分以外の団員でも十分だろうに



「………私、競売品のG.I.てゲームやりたいんだけど」

「たかがゲームとパクの命、どっちが大事なの」



内心楽しみにしていた為、退屈な事を押し付けられたくない為、ほんの少しだけ反論してみるも、当然のごとく一蹴された。































それからまた少し問答はあったものの、結局シャルナークと口論したところでフェイタンが勝てるはずもなく、丸めこまれるのにそう時間はかからなかった。















「お前、名前は」

「………。」

「パクノダに…さきの女に何したね」

「………。」

「お前のそれは念能力なのか」

「………。」

「パクに使た能力はどんな能力ね。どんな制限があるね」

「………。」

「返事くらいするね」

「………。」

「何か言え」

「………。」






結局、フェイタンはその少女の監視役に任命された。
一応、望み薄だったもののとりあえず少女に声をかけて簡単に質問してみるも、やはりというか当然というか、少女は一言も口にしようとはしなかった。
パクノダに何をしたのか。どんな能力をかけたのか。それを問いただす為には、本来、パクノダの能力で少女の記憶を覗くのが手っ取り早く確実なのだが、パクノダの状態がどうなっているのか、生き返った後、鎖野郎の誓約はどうなっているのか分からない以上、彼女に能力を使わせる訳にはいかなかった。
しかし、少女は一貫として口を割ろうとしなかった。と、言うか、一言も口を開こうとも話そうとも、ついでに抵抗のひとつも見せなかった。耳は聞こえておりこちらの言葉は理解しているらしく指示には従うのだが、それ以外は何のリアクションも見せないままだ。

とりあえず、フェイタンは押しつけられた少女を連れて拷問部屋に向かった。
別に拷問部屋を監禁場所に選んだのは、拷問をするためでは勿論ない。
拷問部屋は廃墟のビルの中でも比較的壁に厚みがあり、扉以外は窓もない密閉された空間だったから、監禁にもそちらが都合がいいだろうと思って選んだだけだった。
拷問部屋に連れて行く前に、フェイタンは半ば力任せに強引に、持っていた子供用の手錠を何重にも子供の腕にかけた。
か細い腕に4錠も拘束具をつけられたにも関わらず、少女は何故か平然としていたけれどフェイタンがそれ以上少女に気をやることはなかった。
手錠に付属している鎖を引っ張り少女を連行する。相変わらず何も言わず着いてくる存在をちらりと見たが、早々に視線をもとに戻した。それ以上その少女を視界に入れる気にはならなかったからだ。
そのまま少女を拷問部屋に連れていくと、以前拷問した『梟』と言う男が顔に布を被せられ椅子にくくられたまま、浅く息をしていた。その部屋の中にやや強引に少女の背中をドンと押しこむと、少女は簡単にバランスを崩した。
勢いよく背中を押され、少女はもつれながらも足を動かし部屋の中に入った。
転ぶか転ばないか、そんな危なっかしい様子の少女にかまいもせず、フェイタンは扉を閉めると蝋燭が僅かに灯る自分の指定位置にドサリと座り単行本を取り出し、それに早々に眼を移した。
少女はそんなフェイタンを見てもやはり何も言わないまま、適当な位置に腰を降ろして座った。
少女が動くと、手錠についた重々しい鎖がジャラリと音を立てたがすぐに静まった。


















そうして、フェイタンのつまらないつまらない日々の始まりが、なんの面白みもないまま退屈に始まった








































********************




あ、この不老不死の子がカルトちゃんです。不老不死カルトちゃんパロです(遅い)





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  1. 2014/05/18(日) 17:59:52|
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