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狂乱壊
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運命を狂わすような恋を、女は忘れられる 5

キルアに敬語使わないカルトちゃんはすげぇ違和感があるな









それは、街へ買い物に出掛けた時だった。

















僕らが住んでいたのは森の奥深くだったけれど、森を抜ければ情緒ある小さな街があった。
フェイタンとしばらく一緒に過ごしたのに、何も思い出せなくてどこか焦っていたのもあるかもしれない。
何か他のもの……色んなものを見れば何か思い出すかもしれない。
そう思って、フェイタンに街に行きたいと言えば最初は反対していたものの、僕の想いを察してくれたのか、最終的には了解してくれた。
屋敷に生活必需品が数点なくなった頃、フェイタンは街に買い物に行こうと僕を連れだしてくれた。
街へ行くと、見たこともない街に感じたし知らない人だらけだと感じたけれど記憶喪失だからだろうと気にしないことにした。



けれど、買い物にしていた途中、いつの間にかフェイタンとはぐれてしまっていた。
抱えた紙袋を強く握って慌ててフェイタンを探す。
キョロキョロと周りを見渡していたが、周りには知らない人ばかり。
どこにも、知っている人がいないと言うのは思う以上に心細いことだった。
そんな時だった。




見られている感じがして、フェイタンかと思った僕は強い視線を感じた方に顔を向けた。

瞬間、眼があった。

そこにいたのはフェイタンではなく、見たこともない銀髪の少年だった。
多分、僕より少し年上くらい。けれど、知らない人だった。
その少年は僕と眼を合わせるなり「しまった」と言わんばかりに眼を見開いた。
けれど、僕の合点がいっていないような曖昧な表情が、自分の思っていた反応と違ったのか、次の瞬間には不思議そうな顔をした。
そして、僕に近づいてきた。
理由は分からなかった。
けれど、特に逃げようとは思わなかった。
知らない人だったけれど、そう言えばフェイタンは僕の交友関係を一切言ってなかったから僕が覚えていないだけなのかと思って逃げなかった。
繰り返すようだが、僕は彼を覚えていない、けれど彼は間違いなく僕を知っていた。知っているのだとそう思った。



遠くから見たときは人混みのせいで分からなかったが、近づいてきた彼には連れがいた。
そんなに年も離れていない、僕と同じくらいの年の長い黒髪の女の子と仲良く手を繋いでいた



「………こんにちは」



「いい天気だね」なんて言ってみると、これはおかしいみたいな顔をされた。そして、男の子が口を開いた



「………カルト、だよな?」



やっぱり僕を知ってるらしい



「うん。」

「………何してるんだ?」

「買い物に………」

「買い物」

「あの、ごめんなさい。僕、今記憶なくて君のこと覚えてなくて………名前聞いてもいいかな」



そう言って謝ると、ひどく驚いたような顔をされた



「記憶が、ない………?」

「う、うん。木から落ちたらしくて」










「――― 木から、落ちた?」



その言葉に、相手の表情が一瞬で固まった。
それを見て、何かまずいことでも言ってしまったのかと思って思わず身を固くした。
信じられないと言わんばかりの固く冷たい声がした。
そうまるで、悪い冗談。まるで下手な嘘でも聞いたかのように。
そして、念を押すように問い詰められる



「木から落ちた?お前が?」

「え、うん」

「それで記憶を無くした?」

「うん」



まるで責めるような相手に嘘なんかついていないのに悪いことをしている気分になる。
その場の空気が気持ち悪くて「あ、あのじゃあ僕はこれで」と相手の反応も見ずに逃げるように身を翻して走った。













帰りたかった。

早くフェイタンの元に。



僕とフェイタンのあの家に。





あの家は、あの家にいれば安全だと、今会った男の子は怖い、危険だと、僕はそれを確信していた。その予感を信じて、疑わなかったのだ













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  1. 2014/12/26(金) 20:48:23|
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