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狂乱壊
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運命を狂わすような恋を、女は忘れられる 7


















――― 爆発的に、記憶を戻される。














怒濤のように流れてくる記憶はあまりに衝撃が強く、僕は思わずバランスを崩しその場に倒れこんだ。
けれど、ぶつけた痛みなど気にする暇はなかった。
そんなことより、僕は頭の中に突如戻ってきた大量の記憶を整理するのに精一杯だった。
戻された記憶は、僕に全ての事実を教えてくれた。





そして、知る。事実を。







フェイタンは僕に嘘をついていた。
僕を騙していた。彼……キルア兄さんの言う通り






「―――………キルア兄さま」



その僕の言葉に、彼の…キルア兄さんの顔が安心したように綻んだ



「思い出したんだな、カルト………」

「………。」



コクリ。と、何とか頷いた



「これで分かっただろ。誰がお前をこんな眼に合わせたのか」



そう。フェイタンは僕を騙していた。僕に嘘をついていた。
























(――― でも、それは)



























「帰るぞカルト」







引かれる腕に、大した抵抗も見せずに屋敷から出ていこうとした。
けど、どうしてもフェイタンが悪いとは思えなかった。



































(だって彼は、ただ僕と―――………。)





































最後に、屋敷の中をフェイタンを振り返る。
するとそこにはポロポロと、涙を流しながら立ち尽くすフェイタンの姿があった。
その姿に、我が眼を疑い、同時に眼を見開く。
驚いた。記憶を無くす前にも後にも、彼が泣くところなんか見たことなかった。
彼の眼から、美しい宝石のような涙が流れる。
















そして彼は繰り返す。彼の中で何一つ変わらない疑問を


































「――― どうして?」




そう、彼はそう言った。
こんなことをした理由だって、決して理不尽な理由などないのだ。



























(だって、本当は僕だって………―――)






















「どうして?私たちは愛し合ているのに、」










































「――― どうして離れなければいけない?」


















答えられなかった。どうしても。

震える唇は、一体何を訴えたかったのか。分からなかった






















自分の手を引いたのは、最愛の恋人・フェイタンではなく最愛の兄・キルアだった。
そう、本来のカルトの、何よりも大切な人



「行くぞカルト」



グイと強い力で引かれる。キルアに触れられる。夢でさえ見た憧れの人



「帰ろう。俺たちの家に」



そう、幸せだった。幸せのはずだった。
帰ってきて欲しいと願い続けた相手に、言って欲しいと願い続けた言葉だ。
その先には変えようもない幸せしかない。





でも、その時にはカルトは既に気づいていたのかも知れない。
表情どころか口の端すら、笑みの影もないカルトの横顔を最後に見て、フェイタンはそれでもカルトを追わずに静かにその場に立ち尽くした














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  1. 2014/12/26(金) 21:03:39|
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